スモールビジネスとは?定義や事例、ポイントなどを解説

近年では、インターネット環境の整備やスマートフォンの普及もあって個人でも起業がしやすくなりました。
個人規模のビジネス、いわゆる「スモールビジネス(=小規模なビジネス)」で自分の好きなことを仕事にする人達が増えています。
この記事ではスモールビジネスにおける基礎からメリット・デメリット、成功した事例などをご紹介します。
スモールビジネスとは
スモールビジネスとはその名の通り小規模なビジネスを意味します。
働き方改革や働き方の多様性によって個人でもビジネスを始めるのが容易になってきました。
インターネットに関するインフラが整いPCやスマートフォンが安価に手に入るようになったこともスモールビジネスの浸透を後押ししています。
具体的にスモールビジネスとはどんなビジネスを指すのでしょうか。
スモールビジネスの定義
スモールビジネスの定義はありませんが、中小企業庁のHPでは小規模事業者の定義は決まっています。
業種分類 | 中小企業基本法の定義 |
製造業その他 | 従業員20人以下 |
商業・サービス業 | 従業員 5人以下 |
・「商業」とは、卸売業・小売業を指します。
・商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律(小規模事業者支援法)、中小企業信用保険法、小規模企業共済法の3法においては、政令により宿泊業及び娯楽業を営む従業員20人以下の事業者を小規模企業としております。
※中小企業者の定義、小規模企業者の定義ともに中小企業庁HPより引用
製造企業やその他業種においては20人以下、商業・サービス業においては5人以下が小規模事業者とされています。
スモールビジネスも一般的には小規模事業者なため、従業員5人以下の規模と考えるとよいでしょう。
最近よく耳にする「フリーランス」「ノマドワーカー」などもスモールビジネスに分類されます。
スモールビジネスのメリットとデメリット
スモールビジネスは個人や少人数で起業したい人や副業をさがしている人に適した事業形態です。
大企業や中小企業とは異なるスモールビジネスにはどんな特徴があるのでしょうか。スモールビジネスのメリットやデメリットを紹介します。
スモールビジネスの持つメリット
スモールビジネスにはこんなメリットがあります。
①少額の資金でスタートできる
スモールビジネスは起業にあたり資金は少額で済みます。
事業内容によっては準備金が必要になる場合もありますが、資金ゼロでのスタートも可能です。
企業の規模が大きければ大きいほど事業のスタートにはコストがかかります。企業の規模が大きくても成功する保証はどこにもありません。
そう考えると起業におけるリスクは必ず存在しますが、小規模で低コストに事業を開始できるスモールビジネスは極力リスクを抑えた手法といえます。
②ライフスタイルが自由になる
個人事業主やフリーランスであれば働く時間や場所が自分で自由に選べるのもスモールビジネスの特徴です。
現在はZOOMなどのWEB会議ツールも発達していますしノートPCとインターネット環境が整っていれば誇張なしにどこでも働くことができます。
③ニッチなジャンルでも展開できる
企業の規模が大きければ目標とする売上高や収益も高額になりますが、スモールビジネスの場合は過大な売上目標を目指す必要はありません。
大手企業であれば大きな市場で収益性の高い事業に参入していきますが、スモールビジネスであれば大企業とは逆にニッチな市場に参入することで差別化を図ることが可能です。
スモールビジネスにおけるデメリット
一方、スモールビジネスにはどんなデメリットがあるのでしょうか。
①収入が不安定になりやすい
スモールビジネスは自分の裁量で働けることをメリットとして挙げましたが、これは逆を返せば仕事を得られなければ収入がない状態に直結していることを表しています。
自分が働いた分だけ収入に繋がるのは確実に仕事を得ている時だけです。
起業してから収益を得られるまで時間がかかるケースもあります。スモールビジネスは良くも悪くも自己責任の世界です。
②社会的な信用が低い
スモールビジネスは一般的な起業と比較すると社会的な信用は低いと言わざるをえません。
知名度も低く実績も出せていない状態なので仕方がないとはいえ苦労することは覚悟をしておいた方がよいでしょう。
社会的な信用が低いと銀行からの融資を得る際にも不利になるため、気になる場合は法人化も検討しましょう。
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スモールビジネス事例
スモールビジネスでスタートし成功してから企業の規模を拡大した事例を紹介します。
①無在庫型の家具ECサイト運営
家具の通販事業は楽天などのECプラットフォームでも副業としてよく開設されています。
家具の配送自体はメーカーや卸売り業者から購入者へダイレクトに直送されるケースがほとんどなので、在庫を持つ必要がありません。
専用の仕入れサイトを利用すればドロップシッピング型の家具ECサイトを運営は短期で始めることができます。
②レビューサイト運営
電気製品のレビューや口コミを比較できる「価格.com」は、もともとサラリーマンの副業としてスタートしました。
様々な店舗でのPCの販売価格を一覧で確認できるのが便利で人気のサイトとなり、現在ではサイトへのバナー広告の出稿料やサイト経由で製品が購入された際の手数料が主な収益となっています。
レビューサイトや口コミサイトは副業としてもスタートしやすく、ユーザーが集まればマネタイズもしやすい特徴があります。
まとめ

スモールビジネスは小規模故に低コストでスタートすることが可能です。しかし安易に開業してしまうと後々苦労することにもなります。
スタートの前にはしっかりとした市場リサーチと収益性のシミュレーションをしておきましょう。
働き方改革や多様性によって個人や小規模事業者のビジネスも多様化しています。
インターネット環境やAIなどの進化もスモールビジネスの成功を後押ししてくれるはずです。
アイデアと行動次第では成功も夢ではありません。ぜひ自分のやりたいを仕事にしてみてください。